売れるセールストークは「上品なフレンドリー口調」で話す

売れるセールストークのコツ

上品なフレンドリー口調で話す

売れるセールストークのコツは「話し方」にあります。私たち営業マンは「話し方」を少し変えるだけで、同じセールストークでもお客様の反応をガラリと変えることができるようになります(良いほうにも、悪いほうにも)。

それでは、どんな話し方をすると売れるセールトークへと変わるのでしょうか? その答えは「上品なフレンドリー口調」で話すことです。なぜなら、私たち営業マンが上品なフレンドリー口調で話すことで、お客様の警戒心を取り除けるようになるからです。そして、それによってセールスコミュニケーションが円滑になり、セールストークの内容もよりお客様に理解されるようになっていくからです。




売れないセールストークの話し方: 丁寧な人

「いや~良かった! 今回の人は簡単に断われたよ」。

飛び込み営業マンや生保レディなど、新規開拓営業をされている方の中で、営業実績が伸び悩んでおられるのなら、セールストークの中身の改善に焦点を当てるだけではいけません。必ずお客様との「コミュニケーション方法」の改善に焦点を当てなければなりません。なぜなら、たとえ素晴らしいセールストークの中身が用意されていても、コミュニケーション方法が悪ければ、お客様に「暗い」「むかつく」「なれなれしい」「礼儀がなってない」などを感じさせてしまうからです。そうなるとお客様がその営業マンのセールストークの中身を理解しようとしてくれなくなります。

例えば、私が飛び込み営業のマネージャーだったときのことです。当時、私が部下だった方々へセールストークについていろいろとアドバイスをしていました。そんなときに、ふとあることに気がつきました。それは、営業実績が伸びずに苦しんでいる人たちに共通していたセールスコミュニケーションの特徴でした。彼らはお客様とのコミュニケーションがとても「丁寧」だったのです(特に女性営業にその傾向がありました)。それはまるで百貨店の総合受付のような丁寧さです。高級ホテルのフロントマンをイメージさせるかのような丁寧さです。

彼らは、お客様に対し「こちらから声をかけるわけだから丁寧に対応しなければならない。それで気持ちよく成約していただきたい」と考えていました。これはこれで素晴らしい気遣いだと思います(人として大切な資質だと思います)。

ただし、これが原因で彼らは営業実績を伸ばせず苦しんでいました。なぜなら、私たちの仕事はお客様の考えを上手に否定し、こちらの考えに納得してもらわなければなりません。そんなときにコミュニケーション方法が丁寧だと、それがやりにくくなるからです。したがいまして、せっかく用意されている売れるセールストークが、その「丁寧」なコミュニケーション方法が原因で弱まってしまうのですね。

※テレビ通販番組で丁寧に商品説明している人をあまり見かけないですよね。皆さん軽快です。視聴者を飽きさせず楽しませようとしながら、まさに上品なフレンドリー口調に乗せて商品説明や事務手続きのご案内をされています。

例えば、お客様に「検討する」と言われてしまった場合。

「お、お客様! 本当に在庫が最後です! 本当に、本当に今決断されておかれなくてよろしいですか♪」。

このように不安をあおりながらも、気分を悪くさせずに、こちらの提案に乗っていただかなければなりません。しっかりと粘って、絶対に売らなければなりません。(笑)

しかし、セールストークの話し方が丁寧な人は、「かしこまりました。それではご検討の結果、何かありましたら、こちらにお電話いただけたら」と、名刺や資料をお渡しして終わってしまわれるのです。泥臭さはありません。お客様の「検討する」という考えを尊重したいと同時に「もし、粘って切替えそうとしたら、お客様は気分を害されたり、怒り出すのでは……」という恐れがあるのですね。

セールストークが丁寧な人は、アプローチトークとクロージング段階で断られることが本当に多いです。特にクロージング段階でスルスルと逃げられてしまいます。「ここで粘ったらお客様に悪いし……。それにそんな押し売りみたいなみっともない営業はしたくない」と、考えておられることが原因です。

しかし、それはコミュニケーション方法を丁寧にしているからそう感じてしまわれるのですね。要は、「粘ったら嫌われてしまうコミュニケーションをとっている」ことに気がつけていないのですね。

営業実績の高いトップセールスたちは、現場では恐ろしいほど粘っています(例えば私の場合では、私が粘るその姿をお客様が最後は面白がりはじめ、「あなた粘るね~♪ わかったよ♪」と、成約になっていたことが多々あります)。他には、同じ家庭に時間を変えて4回も訪問していたトップセールスもいます。しかも、そのとき玄関先で対応したお客様は全て男性です。4回目の訪問でいよいよ怒り狂って扉を開けてきたのです。ですが最後は契約になっていました。(笑) さすがに私もこれだけはマネできないと思いましたが……。私の1.5倍は営業実績が良かったフルコミッション制で活動されていた人でした。




売れるセールストークのコツ: 粘ったら嫌われる話し方をやめる

まずは飛び込み営業マンや生保レディのような新規開拓営業をされている方なら、丁寧な話し方をしないように心がけられると良いと思います。なぜなら、その話し方をしてしまわれると、ファーストアプローチのとき、またはクロージングのときに粘れないからです。丁寧な話し方をする営業マンに対して、お客様は簡単に断ることができるからです。

また、丁寧な話し方をしている営業マンは粘って切り返そうとする行為を「自分のキャラクターイメージに合わない」と感じてしまわれます。この意識があることによって、粘って切り返すことに苦手意識を持つようになってしまうからです。

アプローチのとき、またはクロージングのときに、粘ることが苦手な営業マンが粘ると、どうしてもお客様の感情をうまく扱えきれません。お客様がうんざりされたり、不快に感じたりと本当に嫌われてしまったりします。そして最後、お客様に大きめな声で「でもまぁ、今回は大丈夫ですよ。一旦検討します!」と言われて商談を終えられてしまいます。

ちなみに、私が営業マネージャーになったばかり頃、大企業のカスタマーセンター(電話オペレーター)の方が転職されてきました。その方は、なんと4ヶ月間の稼動で3件しか契約できませんでした(飛び込み営業は初挑戦される方でした)。

月間平均0.75件(私は4ヶ月で120件前後)。理由は簡単でした。カスタマーセンター時代の電話対応のクセ=丁寧に話すクセが抜けなかったからです(私もまだそのときは「さすが元オペレータ! 上品な話し方だ」と、感心していました)。ですから現場では、お客様からガンガン断り文句を浴びていました。しかし、彼はそれをオペレーター特有の丁寧なオウム返しで対応されていました。お客様の理解につとめ、コミュニケーションを続けようとされていました。その結果、お客様には「なんだかいい人そうだ」と人柄が伝わっていました。ただ、最後は「まぁ、うちはいいや。結構ですよ」と、あっさり断られるのです(視点を変えると「人柄の伝え方」という点では、見事な素晴らしいコミュニケーションです)。

ただ、残念ながら私たち営業マンの仕事は営業実績を出すことです。入金していただけるお客様の数を増やすことが仕事です。私は、そうやって丁寧に話す彼を観察しながら自分のセールスコミュニケーションの違いを探しました。その観察から分かったことが、「丁寧さがすべてを台無しにしている」だったのです。

それから私は丁寧な話し方をしてしまう部下へは、次のような話し方へシフトしてもらっていました。それは「お見合いを仲介する親戚のおじさん、おばさん」のようなイメージをもってもらっていました。

  • 図々しいけど憎めない
  • 一生懸命さが心に響く

セールスコミュニケーションにこの雰囲気が出るように意識をしてもらっていました。




売れるセールストークのコツ: 図々しいけど憎めない。一生懸命さが心に響く

※あなたの親戚のおじ様、おば様はもしかしたらとても品があり、丁寧な話し方をされるかもしれません。(笑) その場合、少しイメージがしにくいかもしれません。

さて、ここからは粘ったら嫌われる話し方ではなく、売れるセールストークのコツである「上品なフレンドリー口調」について具体的にご紹介していきたいと思います。

まず、上記の「図々しいけど憎めない」「一生懸命さが心に響く」とは、いったいどんな話し方なのでしょうか? それをご理解いただくために、下記にある設定を例に挙げてみたいと思います。

設定: お見合い話をもってくる親戚のおばちゃん。それに甥(姪)が尻込みしている。

さて、このときおばちゃんが丁寧なコミュニケーションをとっていたらこんな感じになります。

甥(姪): 「おばさん……。私は今回のお話はお断りします……。なんだか自信がありません……」。

親戚のおばちゃん: 「あぁ……そう……。それなら仕方ないわね。じゃあ……せっかくだったけどおばさんお断りの連絡しておくね」。

終わってしまいました。この親戚のおばちゃんの対応は一見優しそうに見えます。しかし、おばちゃんは甥(姪)に一回もお見合い相手を会わせられませんでした。もしそのお相手が甥(姪)にとって運命の人だったら……そうです、機会を奪ってしまったことになります。コミュニケーションが丁寧過ぎるのです。

飛び込み営業や生保レディのような新規開拓営業をされている方の中でも、丁寧なコミュニケーションをとってしまっているせいで「お客様に何も伝えられずに別れてしまった」となってしまっている方はとても多いです。

そこで、次のようなコミュニケーションに変えていく努力をしていくことになります。「図々しいけど憎めない」「一生懸命さが心に響く」という上品なフレンドリー口調でのコミュニケーションです。

親戚のおばちゃん: 「みんな会うまではそう思うのよ。だから1回だけ会って判断してみなさい、ね♪ もしかしたら、あなたのこと『好きです、愛します』なんて言ってくれる人かもしれないよ♪ そんなこと言ってくれる人なら幸せになれるでしょう♪ おばさんに騙されたと思って会いなさい、ねッ♪ もし断るようなときでもそこはおばさんにまかせときなさい。まずはOKって連絡しておくからね♪」。

最後、強引です。しかしこれが仲介役の仕事っぷりです。丁寧さ、親切さは一切感じません。でも憎めないから話を聞いてしまう。それにおばさんが一生懸命だから最後は押し込まれるわけです(彼らは結婚したいはずですから、押し込んでも問題ないのでしっかり押し込んでいるわけです)。

このように、飛び込み営業マンや生保レディのような新規開拓営業をされている方は、上品さを残しながらもしっかりとフレンドリーさを感じさせながらコミュニケーションをとりにいく必要があります。これができるようになると、アプローチ段階でお客様が「あなたと話したくない」と警戒心をもっていても、うまくそれをやわらげることができるようになります。クロージングのときでは、お客様の断り内容をお客様の気分を害さずに切り換えすことができるようになります。そうやって、用意されているセールストークの中身がしっかりと伝わるようにコミュニケーションをとっていくようにします。

もし、このような「図々しいけど憎めない」「一生懸命さが心に響く」というコミュニケーションができたなら、さらに成約数を伸ばしていけるイメージが持てるのではないでしょうか。




売れるセールストークのコツ: 上品なフレンドリー口調で話す

「上品なフレンドリー口調」でお客様と話すときに気をつけなければならないことがあります。それはなれなれしくならないことです。上記の親戚のおじさん、おばさんの話し方はあくまでイメージです。一歩間違えると「なれなれしいヤツ!」と、一瞬でお客様を不快にさせ、嫌悪感を持たれてしまいます。したがいまして、以前ご紹介させていただいた「メラビアンの法則」をしっかりと活用していくようにします(メラビアンの法則はこちら)。表情や声の出し方を明るく軽快に(テレビショッピングのように)。ただ、セールストーク中の言葉は上品にしておきます。お客様の「検討する」に対し、私たちは明るく笑顔の表情を保ち、声の出し方は軽快かつ優しくしておきながら、しっかりと切り換えしていきます。

「ここまで説明を聞いていただいて、お客様は全てご理解されていると思います♪ ちなみに、どのあたりが検討にさせてしまいますか? お客様……まさか私が信用できないとかですか♪」。

「いやいや! (笑) 一応ほら、大蔵省に確認しないとさ」。

「お客様! お客様が独断で決めたら怒られるんですか? 絶対にお2人で決めないといけませんか? 私はたくさんのお客様を対応させてもらってきて、最後奥様が『あなたの好きなようにしたら』と、結局お客様1人で決断されても問題なかったなんてことがよくありました♪ 何も問題ありませんよ♪ もし後で何か言われたらキャンセルされてください! これから長いお付き合いになります。私が責任もってご対応させていただきます♪ ご安心ください♪」。

お客様の「奥様に確認したい」というお気持ち一切無視でガンガン切り換えします。これは100円の商品でも、100万円の商品でも、1,000万円の商品でも同じになります。

「お金が無い」 → 「大丈夫です! ローン組みましょう! 明日一緒に銀行に行きましょう。良い担当ご紹介できます♪」。

繰り返しになりますが、これを丁寧な話し方で対応しているとお客様も断りやすいのですね。それに、丁寧な営業マンはお客様から次のように思われる可能性もあります。

「なんだろうこの人。とても粘ってくるな。あぁ……。結局売りたいんだ」。

お客様は丁寧な営業マンだと感じていたのに、粘ってくる矛盾に気づかれるのです。そして営業マンは一気に信用を失うようになってしまいます。こんなことになるのなら、始めから図々しいけど憎めない、一生懸命な営業マンだと感じてもらっていれば良いのですね。その場合、営業マンが粘ったとしても、お客様は「あっ! きたな! 交渉がはじまるぞ」と、思われるだけです。イメージ通りですので、特に信用を失うことはありません。したがいまして、売れるセールストークのコツ「上品なフレンドリー口調で話す」ことがベストになるのですね。それに、私が出会ってきた信じられないような営業実績を出されていたトップセールスたちの中に、丁寧な話し方をされていた人がいなかったという事実からもそう言い切れます。

※ちなみに、フレンドリー口調だけど、馴れ馴れしくならないという境界線は、実践で身に付けていくしかありません。あなたのキャラクターに合ったフレンドリー口調をつくっていく必要があります。私の部下だった方で、私のマネをしてお客様を不快にさせ、怒られた人もおりました。(笑)

「あなたはなれなれしいね!」と、言われたそうです。(笑) フレンドリー口調に「上品さ」が抜けてしまってもいけません。上品さが抜けるとすべてが台無しになります。お客様は営業マンに大切にされていないと感じ、そしてそれがなんだか軽く見られているという感覚を芽生えさせるようになるからです。

もしこれを読まれている方の中に、現在営業実績が伸びなやんでおられ「私は少し丁寧な話し方をしているかも……」と思い当たるようでしたら、ぜひ参考にされてみてくさい。営業実績を出すためにはセールストークの中身が大切なのはもちろんですが、コミュニケーション方法も同じくらいに大切です。

ぜひ、セールストーク中の話し方を「上品なフレンドリー口調」に変えていってみてください。




余談: セールストークの中身が良くても、売れない人はたくさんいる。

飛び込み営業マンや生保レディのように新規開拓営業をされている方の中には、上司や先輩から素晴らしいセールストークを与えられているのに、それでも営業実績を出せない方が多く存在しています。

その原因は、上記のように丁寧な話し方をされているかもしれません。またはその方の「営業マインド」に問題が潜んでいるかもしれません。

そこで次回は、セールストークの中身が良くても売れない営業マンの「営業マインド」について詳しくご紹介していきたいと思います。

⇒⇒ セールストークの中身が良くても売れない営業マンの原因

以上、「売れるセールストークは『上品なフレンドリー口調』で話す」でした。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)でした。

ありがとうございました。

(もしこの記事が少しでも刺激になりましたら、いつでも読み返せるようにブックマークをお忘れないように気をつけていただけたらと思います)。

追記:

あなたがお客様と笑顔を交えながらコミュニケーションをとりさえすれば、クレジットカードをすんなりとお預かりできるようになったり、契約書類にボールペンで力強くサインをしてもらえる件数が劇的に増えてしまう、そんなセールストークテクニックをご紹介します。

→→ クロージングの心理技術21

・こちらは売れている営業マンが必ず使われているセールストークテクニックが丁寧に書かれている本です。

もしあなたがもっと高い営業実績を出したいと真剣にお考えでしたら、このような売るための専門知識を学ばれてみてはいかがでしょうか。私はこの本を本当におすすめしております(私のレビューおよび少しだけ本の中身はこちら)。

この本には消費者心理学が書かれています。私たちはセールストークに消費者心理学を混ぜておくことができれば、高い確率で売れるようになります。どの年齢層のお客様であってもウソみたいに同じようなリアクションをしてくれるようになりますので、余裕をもってクロージング作業ができるようになります(したがいまして「このお客様は今回決めてくださるのだろうか……ドキドキ……」という緊張感を味わうこともなくなりますし、売り逃し件数も減らせます)。

まずはこちらを確認されたあと、私や購入者様の感想を読んでみていただければと思います。




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