笑顔になりたくないときに笑顔になれるのが、セールスコミュニケーションスキル

セールスにおける笑顔の重要性

笑顔はお客様の警戒心をやわらげる効果がある

セールスにおける笑顔の効果は、お客様の警戒心をやわらげられるところにあります。お客様の警戒心がやわらいでいけば「商品を買おうかな」「この会社と契約しようかな」と考えやすくなります(実際に成約になるかどうかは別の話です)。私たちセールスマンが笑顔でいると、それを見たお客様の警戒心がやわらいでいく理由には、人間の脳にある「ミラーニューロン・システム※1」がそうさせています。

ミラーニューロン・システムとは、簡単に表現すると「見ているだけで運動能力が高まるシステム」というものです。例えば、サッカーがうまくなりたいと思っている少年が、上手な先輩のドリブルの足の使い方を見ているだけで、脳内ではその運動に必要な部位の神経細胞が働いているというものです(つまりイメージトレーニングの有効性が科学的に実証されたということです)。

※1・・・久保田競 京都大学名誉教授 「バカはなおせる 脳を鍛える習慣、悪くする習慣」 アスキー 2006年 pp.62-63

このシステムをうまく利用することで、お客様にも笑顔になってもらうわけです。お客様に笑顔を見せ続けることで、お客様の脳内にある笑顔のときに働く神経細胞を活性化させます。するとそれによって遅れてお客様も笑顔をになりはじめます。気がつけば笑顔で楽しく会話をしてくれているようになるのです。そうやってお客様の中にある警戒心をやわらげることができた件数が増えるほど、営業実績が出せるようになっていきます。

笑顔をつくると自分も明るく、楽しくなれる

セールスにおける笑顔の効果には、もうひとつあります。
それは自分が本当に明るく、楽しくなれる点です。それはそのまま仕事の時間を楽しめるようになれます。
セールスの仕事は営業実績の追求がなければとても楽しい仕事です。(笑)
しかし現実は営業実績の追求があります。
商売ですので当然なのですが、それがプレッシャーになり、ストレスを感じはじめるようになります。
私たちは無理矢理笑顔をつくろうとすると精神的苦痛を味わうことになりますが、それを超えて、本当に心から笑顔をつくれるようになると明るく、楽しい気分で仕事ができます。
それはどれほどこの仕事を楽にこなせるようになるのか、計り知れないパワーになります。

笑顔とセールスコミュニケーションスキル

笑顔になりたくないときに笑顔になれるのが、プロのセールスマン

プロのセールスマンは、笑顔になりたくないときでも心から微笑みの表情をつくることができます。
休憩時間に「プライベートでけっこう重たいイヤなことがあった」と話していたのに、お客様の前にいくと、そんな雰囲気を一切感じさせず、笑顔で商談にのぞまれます。そしてお客様心理をコントロールされながら、成約に持ち込まれます。
セールスコミュニケーションスキルの高さを確認できる瞬間です。

一方、セールスコミュニケーションが低い人たちは、プライベートでイヤなことがあったら、そのまま仕事中も重たい雰囲気を出してしまわれます。
笑顔もつくることができません。
そして次のような言葉で自分を正当化してしまわれます。
「人は笑顔になりたくないときもある。自然の感情に逆らってまで笑顔をつくる必要はない。そんなことをしていたら精神的に病気になる」。
これはもっともらしい言葉ですが、思いきり間違った考え方であるというのをサッカー選手に置きかえたらご理解いただけると思います。
もしサッカー選手が「試合の後半は疲れるものだ。そのときはムリして走る必要はない。そんなことをしていたらケガにもつながってしまう」と言っていたらどうでしょうか? そして普段から、後半に相手選手より疲れないために走り込みの練習をしていなかったらどうでしょうか? サッカースキルが高い選手といえるでしょうか? おそらくサッカースキルが低い選手だとみなさん考えると思います。
セールスもそれと同じです。
「どんな精神状態でも笑顔をつくることができる=高いセールスコミュニケーションスキルがある」です。そして、いざというときに笑顔がつくれるように、普段から意識してそれに取り組んでおく必要があります。
そうやって自分がどんな精神状態であっても、商談に入った瞬間に心から笑顔をつくれるようになることで営業実績を伸ばせるようになっていきます。

不自然な笑顔をしてしまうと、お客様の警戒心はとけない

笑顔にも種類があります。やはり不自然な笑顔というものがあります。

  • 何かたくらんでいそうな笑顔
  • 無理矢理に笑顔になろうとしてできたであろう笑顔
  • 作り笑い
  • 目の奥が笑っていない笑顔

これらはお客様の警戒心をより高めてしまうようになります。
したがいまして、日頃から鏡を使って笑顔の練習をしておくことが大切です。
その際は、顔の筋肉を意識することで綺麗な笑顔を作ろうとするのではなく、精神的に笑顔を作ろうと意識していきます。つまり、一瞬で楽しい気分にもっていけるように、精神の練習をするようなイメージです(俳優さんたちが、涙のシーンで泣けるように日頃から練習されているのと同じですね)。
笑顔の練習は、表情よりも「気分の切り換え」が核心になります。そうやっていつでも安定の笑顔をくり出せるようになっておくことで、セールスコミュニケーションスキルを高め、高い営業実績を出していっていただけたらと思います。

以上、「笑顔になりたくないときに笑顔になれるのが、セールスコミュニケーションスキル」でした。
ありがとうございました。
一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)