売れるセールスコミュニケーションスキル| 接客販売の基本

売れるセールスコミュニケーションスキル

”お客様の言いなりにならない”

多くの販売員は「お客様に気持ち良く買物をしていただきたい」と考えながら仕事をしています。しかし、そう考えるあまりお客様の要求に応え続けてしまう販売員が必ずおられます。いわゆる「売れない販売員」です。

接客販売では、お客様の要求に応え続けているとお客様は結局買物をされずに帰られてしまいます。なぜ、そのような展開になってしまうのか? 今回は、「売れるセールスコミュニケーションスキル」をご紹介していきたいと思います。




お客様の言いなりにならない!

前回一般的なコミュニケーション能力をもっと高める方法で、お客様に信頼される方法をご紹介しました。しかし、お客様から信頼されているのにもかかわらず「売れない販売員」がおられます。その問題点は、下記2点になります。

  1. お客様の言いなりになっている。
  2. お客様より商品知識、業界知識が不足している。

2についての解決法は、以前ご紹介しております(こちらの売れる情報収集のやり方を参考にされてみてください)。今回は、1について詳しく解説します。

この1の問題点は、お客様が買物の主導権を握ってしまっている点です。販売員はお客様に買物の主導権を握られてはいけません。それは良いセールスコミュニケーションではありません。なぜならその販売員はお客様に「格下」と見られているからです。お客様はその販売員に信頼を寄せてはおられます。しかし、同時に「この人は何でも受け入れてくれそう」とも判断されています。このように判断されてしまうと、その販売員は「格下」と見なされてしまいます。

お客様にそう感じさせてしまう販売員には、次のような特徴があります。

  • 自分の意見を言わない。
  • 商品を提案をしない。
  • 雑談がつまらない。
  • 自信がないことがバレている。

普段の生活でも同じではないでしょうか? 他人を格下と感じてしまったり、信頼感がうすまっていく瞬間は上記4点に出会ったときです。おそらく、相手が自分の意見を言わない人だったら「この人は何を考えてるのかな?」とイライラしてきます。

接客販売でも同じです。「この人、大丈夫??」「この人は売る気ある?」と感じ始めます。その販売員がお客様へ自分の考えた提案をしなかったので、いつの間にかお客様にとっては「軽く扱っても良い人」へ格が下がっていくのです。

これは、お客様の購入意識が低いときならそれでもかまいません。なぜなら、お客様を気分良く退店されることができるからです。お店とその販売員に対して好印象をもったまま退店されるでしょう。再来店も見込めるでしょう。しかし、お客様の購入意識が高かった場合は大問題です。退店させてしまえば、その後にフラっと寄った他店で購入されてしまうからです。




お客様のいいなりにならない方法

これは簡単です。まずは、ボ~ッと売場に立たないことです。ピシッした意識が必要です。お客様の入店が確認できたら「ご提案するぞ!」と、気を引き締めることがポイントです。

次にお客様とのコミュニケーションが始まります。そのときに、必ずあなたから売りたい商品をご提案されてみてください。そのとき、しっかりとそのご提案の理由を添えます(あなたがお客様のことを考えているという「一生懸命感」が伝わると思います)。

ちなみに、この「一生懸命感」は、お客様の心を動かし、満足させる力があります。これは結果を出し続けるためのものすごい武器になります。ぜひ、一生懸命に接客されてみてください。すると、お客様はあなたのことを格下とは考えないようになります。




実話! 「一生懸命」がお客様を満足させた話

「一生懸命」は本当に他人の心を動かすことができる姿勢です。私たちはぜひともその効果のパワーを知っておくべきです。このパワーのすごさに気がつけると商品が本当に売れやすくなるからです。

一生懸命な姿勢についてのお客様の満足度について、こんな面白い話があります。実際にアメリカで次のようなできごとがあったそうです。

修理屋さんでの話です。

ある日、修理屋にお客様から「カギをなくしてしまった。家に入れない」と連絡がありました。修理屋はすぐに担当者を派遣しました。その担当者は新人の黒人作業員でした。彼は新人ゆえに少し手間取りながらも一生懸命に作業をしたそうです。汗をかき、腕まくりもして、悪戦苦闘する姿をお客様に見られながらの作業だったそうです。そして無事にカギを開けるの成功しました。この作業にかかった時間は40分だったそうです。お会計は約1万円。一部始終の作業を見ていたお客様は「ありがとう。あなたのおかげで家に入れます。助かりました」と口にされ、満足されたそうです。

それから時は流れ、彼もしっかりと仕事をこなせるように成長していきます。そして、また似たようなカギの修理の連絡が入ったときでした。彼は前回のようにすぐにかけつけます。そしてなんと今度は5分もかからないうちにカギを開けたそうです。成長の証です。お会計はもちろん約1万円。すると「こんな簡単な作業で1万円なんてぼったくりだ!」とクレームが入るようになったとのことです。

40分も待たせた人からは感謝され、5分で要望を満たしてあげたらクレームになる。一生懸命はビジネスでも他人の心を感動させたり、満足させる力があるといわれる根拠となるエピソードのひとつです。




セールスの主導権を握る方法!

前回の記事を覚えておられますでしょうか? 記事の中で、このような設定が出てきたと思います。

「太いパンツが主流のシーズンに細身のパンツを買いに来店されたお客様へのセールスする方法」(この記事の中段から下段にあります)。

あなたがセールスで主導権を握るには、まずはあのようにお客様の目的を正しく理解します。理解がうまくいけば信頼されるようになります。

続けて、ある簡単なことを意識しておかれるだけであなたはセールスの主導権を握れるようになります。それは、「お客様へ質問するという意識」です。あなたはお客様へ質問を続けるだけです。それだけでセールスの主導権が握れるようになります。




あらら……。セールスの主導権がにぎれない販売員の会話

それでは、質問する販売員質問しない販売員違いを見ていきましょう。

まずは、お客様に質問しない販売員。質問をしない販売員の会話は次のようになります。

お客様:「これのサイズある?」

販売員:「はい。ございます」

お客様:「試着していい?」

販売員:「はい。こちらご案内いたします」

お客様:「もう少し細いシルエットのパンツある?」

販売員:「もう少し細身でございますね。少々お待ち下さい」

この販売員はお客様の意見をしっかりと理解されています。きちんと対応されています。しかし、質問は常にお客様です。販売員はその質問に答えているだけですね。ほぼ言いなりになっています。これだと結局最後にお客様は「う~ん。悪くないですけどね。ちょっと検討しますね」と言いやすくなってしまいます。




質問する販売員は?

では、質問する販売員はどんなセールスになるでしょう?

お客様:「これのサイズある?」

販売員:「はい。ございます。お客様は普段何インチをはかれてますか?」 (←質問し主導権をにぎります)。

お客様:「○○インチです」

販売員:「○○インチですね。こちらになります。こちらは、はかれたときのシルエットがキレイなんでよ♪ ぜひ試着されてみてください♪」 (←意見を言う。そして試着へ誘導)。

お客様:「じゃあ、試着します」

販売員:「どうぞこちらになります」

試着中

販売員:「いかがですか?」 (←質問し主導権をにぎります。試着中に先に声をかけます。そしてお客様が試着室から出てこられても、必ずあなたが先に口を開きます)。

販売員:「キレイなシルエットですね♪ 失礼します。(ウエストのチェックして) 大丈夫ですね。いかがでしょうか? 試着される前のイメージと違いますよね♪」 (←質問し主導権をにぎります)

お客様:「う~ん、でもイメージと違うかなぁ~。もう少し細いシルエットのパンツある」 (←主導権を奪われます。しかも気に入っていない様子)。

販売員:「もう少し細身でございますね。かしこまりました。少々お待ち下さい。……。こちらが細身のモデルです。ぜひ試着されてみてください」

試着後

販売員:「いかがでしょうか?」 (←質問し主導権をにぎります)

販売員:「ところでお客様。お客様は合わせる靴やトップは決めておられますか♪」 (←質問し主導権をにぎります)。

このように、とにかく販売員がお客様より先に口を開くことがポイントです。そしてたくさん質問していきます。お客様からの質問を受けた場合でも、それに答え終わったら何か質問するようにします。常に会話を質問で終わらせることです。これを繰り返していると、お客様の情報収集もできます。そして、信頼関係も結べます。同時に主導権もにぎれてしまうのです。




「質問をする」……このテクニックはトップセールスが必ず使っています

「質問する側が常に主導権をにぎる」。

必ずこれを覚えておいていただきたいです。これを覚えておかれるだけ、あなたのリズムでセールスができるようになります。もう、お客様の言いなりにはなりません。そして、上司の言いなりにもなりません。そしてなんと、恋人やお子様の言いなりにもなりません。

「なんだか会話の主導権を奪われているなぁ……」と、感じられるようでしたら、それはあなたが質問されているときです。そのときは、この記事を思い出されてみてください。そして、強引だけど上手に質問返しをされてみてください(これはうまくされないと「質問を質問で返すな!」と相手を不快にさせますので注意されてください)。

コツはこんな感じです。

相手:「すみません。駅はどこですか?」

あなた:「えっ、駅ですか! えっと~……ところでお急ぎですか?

相手:「ええ。少し」

あなた:「そうでか。ちなみにこの位置からだと駅までに時間がかかりますよ。まず……」

これでこの相手に対して主導権を握りながらコミュニケーションがとれます。これが上手くなると、一生どんな人とでも主導権をにぎりながら会話することができます。

ぜひあなたも質問することを意識されながらセールスに臨まれてみてください。

以上、「売れるセールスコミュニケーションスキル| 接客販売の基本」でした。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)でした。

ありがとうございました。




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