お客様の言いなりにならない

販売員なら、できれば、
「お客様に気持ちよく買物をしていただきたい」
と考えるのではないでしょうか。

しかし、その気持ちが原因となってお客様の言いなりになってしまうことがあります。
接客でお客様の言いなりになってしまうと、高い確率で検討されて終わってしまいます。

では、なぜお客様に気持ちよく買物をしていただこうとしているのに、売り逃してしまうことになるのでしょうか?

それは、販売員がお客様の言いなりになってしまったため、お客様に「この人は格下」と思われたからです。
お客様が販売員のことをそう思うと、お客様もできるだけ慎重にお金は使いたいですので、
「とりあえず情報収集で終わっておこう」
と、買物に対する覚悟がゆるむのですね。
それゆえに検討されてしまうのです。

お客様の言いなりになる販売員の特徴

お客様の言いなりになってしまう販売員の特徴には、次のようなものがあります。

・自分の意見を言わない。
・商品を提案をしない。
・雑談がつまらない。
・自信がないことがバレている。

これは普段の生活でも同じではないでしょうか?
他人を格下と感じてしまうときは、相手が自分の意見を言わなかったり、雑談がつまらなかったり、自信がないことがわかったりしたときではないでしょうか。
私は自分の意見を言わない人に出会ったとき、
「いったいこの人は何を考えてるのかな? 自分がないのか?」
とイラっとしてしまいます。

接客販売でも同じです。
お客様に気持ちよく買物をしていただきたいからと、お客様の言いなりになっていると、
「この人、大丈夫??」
「この人は売る気あるのか?」
と感じさせてしまいます。

運良くお客様の購入意識が低いときならそれでもかまいません。
なぜなら、お客様が気分良く退店することができるからです。

しかしお客様の購入意識が高かった場合は大問題です。
退店させてしまえば、その後にフラっと寄った他店で購入されてしまうからです。

お客様の言いなりにならない方法

これは簡単です。

まずは、
1.ボ~ッと売場に立たないことです。
意識を引き締めておくことが大切です。

次に、
2.必ずセールストークで接客をするようにします。
言いなりになってしまう販売員は、その都度アドリブで接客したりします。
そこでお客様の言いなりになっていきます。
しかし、セールストークで接客しておけば、覚えたセリフの展開どおりに進めることができます。
脱線しても戻ることができますね。
お客様も販売員の態度に、
「自分の意見をもっている販売員だ」
という印象を受けるでしょう。

最後は、
3.一生懸命に接客する
です。
この一生懸命な接客態度はお客様の心を動かします。
そして買物の満足感を上げる力があります。
お客様はあなたのことを格下とは絶対に考えないようになります。

実話! 一生懸命な態度がお客様を満足させた話

一生懸命な接客態度は、本当に他人の心を動かします。
このパワーのすごさに気がつけると商品が本当に売れやすくなります。

さて、一生懸命な接客態度の効果についてこんな面白い話があります。
実際にアメリカで次のようなことがあったそうです。

■ある修理屋さんでの話です。
ある日、修理屋に電話が入りました。
「カギをなくしてしまった! 家に入れない」
と、お客様があわてふためいています。
修理屋はすぐに担当者を派遣しました。

現場に到着したのは、新人の黒人作業員でした。
彼は新人ゆえに少し手間取りながらも一生懸命に作業をしたそうです。
汗をかき、腕まくりもして、悪戦苦闘する姿をお客様に見られながらの作業だったそうです。
そして無事にカギを開けるの成功しました。
この作業にかかった時間は40分だったそうです。
お会計は約1万円。
一部始終の作業を見ていたお客様は、
「ありがとう。本当にありがとう。あなたのおかげで家に入れます。助かりました」
と感謝と満足を伝えたそうです。

それから時は流れ、彼の腕もメキメキと成長していきます。
そしてまた似たようなカギの修理の連絡が入ったときでした。

彼は前回のようにすぐにかけつけます。
そしてなんと今度は余裕な態度で5分もかからないうちにカギを開けたそうです。
素晴らしいですよね。
成長の証です。
お会計はもちろん約1万円。

すると、
「こんな簡単な作業で1万円なんてぼったくりだ!」
とクレームを受けてしまったのです。

彼は40分も待たせた人からは感謝され、5分で要望を満たしてあげた人からはクレームを受けたのです。笑

一生懸命な接客態度は、他人の心を動かしたり、満足させたりと、良い影響を与える力があることのエピソードのひとつです。

接客で主導権をにぎる方法!

それでは、接客で言いなりにならずに、逆に主導権をにぎれるようになる方法をご紹介したいと思います。

その方法は、
「お客様へたくさん質問する」
というテクニックです。
たったそれだけです。

接客で主導権をにぎるためにはお客様に質問をしなければなりません。

質問をしなかったら、言いなりになりやすくなってしまいます。
少し見てみましょう。

※ショップでパンツを探されている設定です。
お客様:「これのサイズある?」
販売員:「はい。ございます」
お客様:「試着していい?」
販売員:「はい。こちらご案内いたします」
お客様:「もう少し細いシルエットのパンツある?」
販売員:「もう少し細身でございますね。少々お待ち下さい」

この販売員はお客様の意見をしっかりと理解されています。
きちんと対応されています。
しかし質問は常にお客様です。
販売員はその質問に答えているだけです。
まさに言いなりになっている状態です。
おそらくこの流れだとお客様は、
「う~ん。悪くないですけどね。ちょっと検討しますね」
と言って退店されるでしょう。

では、ここに質問を入れてみましょう。
接客で主導権をにぎれているのがよくわかると思います。

お客様:「これ、試着したいのですが?」。
販売員:「はい、かしこまりました。お客様は普段何インチをはかれていますか?」
(質問して主導権をにぎります)。

お客様:「だいたい○○インチです」。
販売員:「○○インチですね。こちらははいたときのシルエットがキレイです。もしよかったら1インチ大きいサイズもお試しいただけたら♪」。
(意見を言う)。
お客様:「わかりました」。
販売員:「どうぞこちらになります」。

試着中

販売員:「いかがですか?」。
(先に質問して主導権をにぎります。お客様が試着室から出てこられても、必ずあなたが先に口を開きます)。

販売員:「キレイなシルエットですね♪ 失礼します。(ウエストのチェックして) 大丈夫ですね。いかがでしょうか? 試着される前のイメージと違いますよね♪」。
(質問して主導権をにぎります)。

お客様:「う~ん、でも私が思っていた感じと違うかなぁ。もう少し細いシルエットのパンツあります?」。
(質問されて、主導権を奪われます。しかも気に入っていない様子)。

販売員:「もう少し細身でございますね。かしこまりました。少々お待ち下さい。・・・・・・こちらが細身のモデルです」。

試着後

販売員:「いかがでしょうか?」。
(質問して主導権を奪い返します)。

このとき、お客様が関心を示したような態度をしたとします。

販売員:「ところでお客様。お客様はこちらにどんな靴を合わせようとお考えですか♪」。
(質問して主導権をにぎります)。

このように、とにかく質問をしていきます。
そうすることで接客の主導権をにぎれるようになります。
お客様からの質問を受けた場合でも同じです。
答えたあとに何か質問するようにします。
常に会話を質問で終わらせることを意識していると、お客様の言いなりはなりません。
それに質問することでお客様の情報収集もできるので一石二鳥ですね。

質問をするテクニックは、トップ販売員が必ず使っている

「質問する側が常に主導権をにぎる」。
これを覚えておいて損はありません。
トップ販売員はこうやって高い販売実績を出しています。

今後は、ほとんどのお客様に対して言いなりになることないでしょう。
※これは恋人やお子様に対しても効果があります。

もし、
「なんだか会話の主導権を奪われているなぁ……」
と感じたら、それはあなたが質問されているときです。
そのときはこの記事を思い出してみてください。
そしてうまく質問を返していきましょう。

※質問返しのコツはこんな感じです。
相手:「すみません。駅はどこですか?」
あなた:「えっ、駅ですか! えっと~・・・・・・ところでお急ぎですか?」
相手:「ええ。少し」
あなた:「そうでか。ちなみにこの位置からだと駅までに少し時間がかかりますよ。まず……」

こうやって質問を返せば、主導権を握りながらコミュニケーションがとれます。

まとめますと、
・お客様の言いなりにならない。
・一生懸命な接客。
・質問をする。
この3つを意識して接客にのぞんでみていただけたらと思います。

以上、「お客様の言いなりにならない」でした。

ありがとうございました。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)

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