新入社員さんがすぐに販売実績を出すコツ
お客様を選ぶ
もし私が新入社員時代の自分にアドバイスできるとしたら何を伝えるのかを考えてみました。
当時の私なら高等なセールステクニックを伝えたところで経験不足ゆえに理解できないでしょうから、まずは次の一点に絞って伝えていきます。
「まずは自分の話をきちんと聞いてくれるお客様を探してみてね。そのお客様に覚えたセールストークをリラックスして伝えていってね」。
なぜこのアドバイスなのかというと、そこには「売れる感覚が掴めるようになる」という効果があるからです。
例えば接客をしていると「う~ん、このお客さんは私の話をきちんと聞いてくれないなぁ」と感じることがありますが、そういうお客様はこちらから接客を終わらせてしまうようにします。
それよりも自分の話をふむふむと聞いてくれるお客様に一生懸命セールストークを聞いてもらうようにしてもらいます。
これを実践していると、売れるときはすんなりと売れるので、「あっ、セールスってセールストークをきちんと伝えて、お客様に失礼にならないようにコミュニケーションをとっていれば売れるんだ」という感覚を経験できるのですね。
そうやって成功体験を覚えていってもらうようにします。
しかし、売れない新入社員さんや、セールスが嫌いになってしまった新入社員さんは、自分の話をきちんと聞いてくれないお客様にも一生懸命売ろうとしてしまいます。
ですから、販売実績が出せません。
なおかつそれで上司にも叱られてしまうことになります。
ゆえに3ヶ月もすれば疲れ果ててしまうのですね。
まさに「売れない感覚」を身に付けてしまったのです。
ちなみに、この「売れない感覚」が身に付いてしまうと、「私はがんばっても売れないんだな。セールスってむずかしいんだな」というセールスに対する間違ったイメージを学習してしまい、消極的な営業マンになってしまいます。
もしこのような心理状態になってしまった新入社員さんがいたとしたら、その人は毎日が本当に苦しくなり、最悪仕事を辞めてしまうことになります。
失敗経験はいらない
新入社員さんやセールス初心者の方々に絶対にさけてもらいたい経験があります。
それは失敗経験です。
例えば、お客様に怒られる、断られる、ウソをつかれる、売れないなどを多く経験してしまうと、すぐにこの仕事が嫌いになってしまいます。
するとあなたに売る力がついてきても、とりあえずノルマに近づけとけばいいや……という、いわゆる残念な営業マンになってしまいます。
本当は目標を達成する力があるのに、失敗体験をたくさん積んでしまったためにお客様へアプローチしなくなるのですね(無意識が拒否するようになってしまいます)。
私がマネージャーだったとき、仕事をやめていった人たちや腐って愚痴ばかり言うようになってしまった人たちをたくさん見てきました。
皆、共通していたのはセールス初心者時代に失敗経験を多く積んでしまっていたことでした。
お客様を選ぶメリット
自分でお客様を選ぶメリットは成約体験を積める点にあります(売れる感覚、売れる流れを身につけられます)。
そして苦しいとか、つらいなどの精神的ダメージも軽くすることができます。
繰り返しになりますが、新入社員さんはとにかくまず自分の話を聞いてくれるお客様を探すことに集中することが大切です。
そしてそのお客様に用意しておいたセールストークをリラックスしながら伝えていってください。
はじめは数件しか売れないかもしれませんが、しかし確実に買ってくれる人がいるんだなという実感をもてるようになります。
そして、変なお客様を真面目に相手にしなくても、そこそこ販売実績はつくれるんだなということも実感できるようになります。
普通、新入社員さんの上司は、彼らにトップ営業マンのような販売実績を求めていない。だから自分の話を聞いてくれるお客様にしっかり売れるようになっていっていただけたらと思います。
自信と販売実績
私たち営業マンは売れるようになってくると自信がつきはじめます。
「よし! どんどん売っていこう!」と積極的になります。
営業マンは自信を持っている人ほどお客様心理に影響を与えることができますので、ますます売れるようになっていきます。
※自信をもてない人が、自信満々に変身できる方法をこちらに詳しくご紹介しております。
あせらない。毎日落ち着いてセールスに取組む
ちなみに、自分の話を聞いてくれるお客様は少ないのが現実です。
それはつまり断られる数や自分から接客を終わらせる数が多くなることを意味しています。
それによっておそらく上司に怒られる回数も増えるはずです。
しかし、そうなってもあせらないでほしいのです。
まずは上司の説教を右から左に流す訓練だと思ってほしいですね(相手の言葉や感情に影響されないスキルも営業マンには必要です。笑)。
それよりもがんばってお客様にアプローチを続けていると「お客様の断り文句集」ができあがってきます。
空いた時間を使ってその断り文句に対する切り返しトークを考えていってほしいのです。
うまい切り返しトークがわからないときは上司や先輩に教えてもらうことが大切です。
このような作業をコツコツ続けることができる人は比較的早くトップ営業マンになれます。
ぜひ新入社員の方はお客様を選びながら活動してみてほしいです。
陰ながらではございますが、あなたのますますのご活躍を心より応援しております。
一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)