営業・販売現場での「メラビアンの法則」の使い方

  • 2015年3月29日
  • 2019年10月12日
  • 心理学
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メラビアンの法則とは?

メラビアンの法則とは、他人はあなたのことを見た目で判断するので、見た目を大事にしましょう……という内容ではありません。このように理解されている方は案外多くいらっしゃいますが、それではメラビアンの法則を営業・販売に活かしきれませんので注意が必要になります。

今回はメラビアンの法則について詳しくご紹介していきたいと思います。

しかし、最初少し理解ができないような内容になっていると思いますので、少しだけ最後までお付き合いいただけたらと思います。

さて、メラビアンの法則とは、次のような内容になります。

「人は他人から矛盾したメッセージを受け取ったとき、どんな情報をもとにそのメッセージを理解しようとするのか?」

これについて調査した心理学になります。

【重要】 メラビアンの法則の実験結果

「矛盾したメッセージ……? 何のことだかさっぱり想像ができないのですが……」。

そう言われてしまいそうですので、急いで詳しい説明をいたします。

繰り返しますが、メラビアンの法則とは、人は他人から「矛盾したメッセージ」を受け取ったとき、どんな情報をもとにそのメッセージを理解しようとするのか? これについて調査した心理学になります。

そして、その調査結果から、次のことが判明しました。

・視覚情報・・・55%

・聴覚情報・・・38%

・言語情報・・・7%

「いや、よけい想像ができなくなったのですが……」とお叱りを受けそうですね。

そこでメラビアンの法則についてイメージがしやすいように例え話をご用意しましたので、それを読んでいただけたら、一瞬で「そういうことか!」とご理解いただけると思います。

【例】

ある夫婦が会話をしています。夜の10時です。

なんと、その奥さんは夫の浮気を疑って問い詰めています

さて、あなたはその奥さんになったつもりで、次の会話を読んでいっていただけますでしょうか。

夫: 「俺は浮気はしていない。信じてほしい」。

あなたは夫からこのような良い言葉をもらいました。

しかし……です。

実はこのとき、夫があなたから少し目線をそらしていました。そして、いつもより声に緊張感があり早口でした。どことなく唇も少し震えていたようです。

彼の言葉と態度がどうもちぐはぐだったのです。

このとき、あなただったら「浮気はしていない。信じてほしい」をウソをついているなと判断するのではないでしょうか(私が妻なら、「あっ、こいつやりやがったな! 浮気しやがったな!」と判断します。 笑)。

つまり夫のメッセージは矛盾していたのです。

言葉では「浮気はしていない」と伝えていましたが、表情や声の調子からは「どうしよう、バレてしまうかも」と感じさせるものでした。

このような矛盾したメッセージを受け取ったときに、私たちは実験結果にあったように、

・視覚情報・・・55%

・聴覚情報・・・38%

・言語情報・・・7%

の割合でそれを判断するのです。

つまり、この夫の場合なら、目線をそらした、唇が震えていた(視覚情報)、声に緊張感があり、早口だった(聴覚情報)を優先して夫のメッセージを判断するようになるのです。

そして言語情報・・・7%とあるように、「浮気をしていない、信じてほしい」という言葉の影響力は非常に弱くなります。

これが「人は他人の矛盾したメッセージを受け取ったとき、どんな情報をもとにそのメッセージを判断するのか?」について調べたメラビアンの法則になります。

営業・販売現場でメラビアンの法則をこう使おう

このメラビアンの法則を理解しておくことは、私たち営業マン、販売員にとってとても重要になります。なぜなら、これを理解しておくだけで商談を有利に進めていけるようになるからです。

例えば、商談中はセールストークの言葉(言語情報)よりも、あなたの表情や声の調子(視覚・聴覚情報)をよりコントロールしなければならないことが理解できると思います。

あなたは大丈夫だとは思いますが、もししかめっ面をしながら「この商品は良いですよ」と伝えてしまっていたら、お客様は矛盾したメッセージととらえ、売りつけたいのか? 売らないと上司に怒られる状況なのか? などと考え、やめておこう……と判断をさせてしまうことになってしまいます。

したがいまして、メラビアンの法則を「営業マンは外見で判断されるから、第一印象を気をつけよう」と理解をしてしまっていると、案外クロージングがうまくいかなかったりしますので気をつけなければなりません。

メラビアンの法則は第一印象の話ではないのです。

メラビアンの法則を理解できたら、次は、あなたなりのトップ営業マンイメージを演じてみよう

お客様は私たち営業マン、販売員をあまり信用されていません。

心の底で「うまいことを言っている。だまされないように」と警戒しているものです。

それゆえに、私たちの表情が暗かったり、無表情だったり、声の調子も普通だったり、やる気が感じられなかったりすると、お客様はその視覚・聴覚情報にぞんぶんに影響を受けてしいます。

営業マンや販売員は上司から「絶対に売ってこい!」とプレッシャーをかけられているものです。したがいまして、営業マンや販売員がこのプレッシャー状態の中で商談にのぞむと、クロージングにさしかかるにつれて緊張をしはじめるものです。

呼吸が少しづつ乱れ、笑顔もこわばりはじめます。しかもその笑顔の目の奥が、どことなく何か企んでいるように変わっていきます。

お客様はその視覚・聴覚情報に触れ「ん? 様子が変わった……」と、敏感に察知されるようになります。そして、警戒心がわきはじめるようになります。

しかし、メラビアンの法則を正しく理解している営業マン、販売員だったら、お客様に警戒心を感じさせずに商談を続けることができます。

クロージングでは商品の良さを言葉で伝え続け、その表情、声も自信満々です。一点の曇りもありません。声も震えません。弱々しくなりません。それゆえにお客様には安心感がわいてくるようになります。

お客様に安心感がわいてこそ、成約に導けます。

メラビアンの法則をまだ知らない営業マンや販売員、または見た目=第一印象が大切とだけ理解されている営業マンや販売員よりも、きちんと理解しているだけで営業実績は高くなっていきます。

※たったこれだけの知識ですが、おそらく年間の営業実績で考えると、その差は圧倒的なものになるでしょう。

「あんた役者になったつもりでやんなさい!」

ちなみに私の経験談で強縮ですが、私が20代の前半の頃、当時お世話になっていたある女性社長にこう言われたことがあります(その女性社長は100万円前後もする高額健康食品や健康機器などをド田舎で大量に売っていた50代の方でした)。

「あんた、役者になったつもりでやんなさい!」と。

この社長の口からメラビアンの法則についての説明はありませんでしたが、しかし、これはメラビアンの法則を実践するためのアドバイスだったと今となっては理解しています。

なぜなら、役者は演技力が命です。すなわち、営業マンや販売員も商談を最後まで自信たっぷりに格好良く進める演技力が求められます。また、断られそうな展開でも表情は崩さず余裕をもって振る舞おうとする姿勢から「余裕の表情」と「張りのある声の雰囲気」によってお客様の心理に影響を与えることをすでにご存知だったのです。

メラビアンの法則を商談で実践しよう

メラビアンの法則をさっそく実践で意識してみると、あることに気がつけると思います。

それは表情や声の調子をコントロールすることの難しさです(私は時間がかかりました)。

ちなみに私の場合ですが、私はお客様から断り文句が出ると、どうしても表情が曇ってしまうクセが抜けませんでした。(笑) そして表情を曇らせながら、不安そうな顔つきのままでクロージングを続けていました。ですから検討されてばかりでした。

ぜひ、あなたもこのメラビアンの法則をご理解いただいて、営業・販売の現場で実践していただけたらと思います。

・視覚情報は、表情や身だしなみ、仕草。

・聴覚情報は、声のトーン、暖かみ、スピード。

多くの営業マンや販売員は、クロージングに近づくにつれて自信が無さそうな表情になったり、声のトーンも微妙に変わったり、呼吸がはやくなったりされます。そして、その状態のまま「買ってください(成約しましょう)」と、言葉を中心に売り込みをかけられます。

人は「矛盾したメッセージ」を受け取ったときは、視覚情報と聴覚情報に影響を受けやすいです。

ぜひそこを意識されながら、商談をどんどん成約していってくださればと思います。

以上、営業・販売現場での「メラビアンの法則」の使い方でした。

ありがとうございました。
一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)

追記
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