ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)の営業・販売現場での使い方

  • 2016年11月24日
  • 2019年10月12日
  • 心理学
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ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)とは?

ドアインザフェイスとは消費者心理学のひとつです。

その内容とは、セールスする側が、わざとお客様の負担になるような提案をして、一旦それを断わらせる状況を作り出します。そのあと負担を減らした提案を再度することで成約を狙うテクニックになります。

「ん? 複雑でよくイメージができないのですが……」と言われてしまいそうですので、このあとどなたでもイメージできるように説明をしております。

ちなみに、このドアインザフェイステクニックをクロージングで使うと、驚くほど成約率が上がります。したがいまして、営業マンまたは販売員ならば、営業実績を出していくために絶対に使えたほうが良い心理学になります。

ドアインザフェイスの使い方

それでは、ドアインザフェイスについてイメージができるように説明をしていきたいと思います。また、営業・販売現場でどうやってドアインザフェイスを使ったらよいのかも同時にご紹介をしていきます。

【営業トークでの使用例】
営業マンAが100万円の商品を売りたいとします。

1.営業マンAはお客様にわざと「160万円」の提案をします。これはお客様にとって負担になる金額になります。

2.お客様は「高い」と断ってきます。ここがポイントで、実際はわざと断わらせているのです。

3.営業マンAはすかさず「それでしたら、もし今回決めていただけるようでしたら160万を100万まで頑張らせていただきます」と再提案します。

4.すると、お客様の心理は次のようになることがわかっています。

「この営業マンは私のために自分の利益を少なくして妥協してくれた。それならば、自分もその心意気にしっかりと応えて決めてあげよう」。

よって、100万円の提案を受け入れてくれるようになります。

これがドアインザフェイス(譲歩的依頼法)の使い方になります。

ドアインザフェイスは身近な場所でしっかりと使われている

もしかしたら、あなたはすでにドアインザフェイスのテクニックを客として体験されている可能性があります。

例えば、身近な場所では家電量販店で買物をされるときに経験されているかもしれません。

あなたは家電量販店で店員さんと値引き交渉をされたご経験はございますか? 販売力の高い店員さんが担当者だったとしたら、次のように商品を買わされていたかもしれません。

販売力の高い店員さん: 「お客様! この表示価格は特価です。ぜひお願いします! 保証もつきます!」。 ←わざとあなたに断ってもらうために表示価格で購入の決断を迫っています。

あなた: 「う~ん……高いなぁ。この金額ならいったん考えます……」。 ←断りました。

販売力の高い店員さん: 「わ、わかりましたお客様! 少々お待ちいただけますか。責任者と少し相談をさせてください」。 ←担当者がバックヤードに消えました。

そして数分後、戻ってきて「お客様。今、上司に確認しましたところ、今回はこの価格までお値引きさせていただきます。これでやらせてください! ぜひ、お願いします♪」。 ←値引きをしてくれるようです。

あなた: 再提示された金額を「そこまで悪くない」と感じます。すると、あなたはお店側が自分のために利益をけずって値引きしてくれた(妥協してくれた、またはがんばってくれた)と感じ、

「なるほど……。 わかりました。そこまでやってもらえるなら決めましょう」。

と、その心遣いに応えるために購入を決断をされます。

しかし、実は、このとき家電量販店の表示価格が上記でいうところの「160万円(大きな提案)」にあたります。そして営業マンがバックヤードに姿を消し、戻ってきたときの価格が本来売りたい価格(上記の例でいうところの100万円)になるのですね。

販売力の高い店員さんは、このようにドアインザフェイスをさりげなくセールストークに組み込み、売っていたのです。

しかも、お客様は値引きしてもらえたという感覚が残り、好印象を抱かせたまま商談を終えることができるので、リピーターになってもらえる確率も上げられます。もちろんお店側は実際に値引きをしたわけではないので、きちんと利益になっています。

なぜ、お客様はドアインザフェイスを使われるとこんな反応をしてしまうのか?

その理由は、ドアインザフェイスには「返報性の原理(へんぽうせいのげんり)」が働いているからです。それがお客様の行動に影響を与えているのです。

返報性の原理とは「人は他人から利益になることを受けると、同じくらいのお返しをしたくなる心理のこと」をいいます(または「お返ししなければならない」と考える心理のことをいいます)。

私たちが社会生活を送るうえで当然の思考といえます。例えば、お歳暮を受け取って、そのままの人はいないでしょう。

ドアインザフェイスは、この「お返ししなければならないと、自然にわいてくる感情」を上手く利用しているのでお客様は反応してしまうのです。

これは日本人であろうが、アメリカ人であろうが、中国人であろうが、インド人であろうが人間なら高確率で同じ反応になります(私は外国人にたくさんセールスしてきました。実験済みです)。

ドアインザフェイスをあなたの営業トークに組み込もう!

私たちは、このドアインザフェイス(譲歩的依頼法)を知っていると知らないとでは営業実績に大きく差が出てしまいます。

例えば、成約になりそうな場面で、この心理学をを知らなかったがために検討させて商談が終わってしまう……ということは珍しくありません。反対に、グダグダな営業トークをしてしまったけど、クロージングでドアインザフェイスを使ったら、すんなり成約になってしまう……そんなこともよくあります。

もし、あなたが今までドアインザフェイス(譲歩的依頼法)を使ったことがなければ、ぜひ、すぐに営業トークに組み込まれてみていただけたらと思います(本当におもしろいほどにお客様は決断してくださるようになります)。

そして、ここが大切ですが、お客様の前でドアインザフェイスの手順を間違えないように、しっかりと練習しておかれることをおすすめします。

このドアインザフェイス(譲歩的依頼法)を使いこなせるようになると、本当に誰でも売る力がグッと上がります。ぜひ、営業実績アップにお役立ていただけたらと思います。

以上、ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)の営業・販売現場での使い方でした。

ありがとうございました。
一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)

追記
もしあなたが真剣にもっと売れるようになりたいとお考えでしたら、こちらの専門書でセールスの勉強をされることをおすすめします。
このようなお客様心理をあなたがコントロールする知識がなければ、セールスで実績を出し続けることはむずかしいでしょう。
※この本は買ったあとに気に入らなかったら返品できるシステムがついていますので、ご安心ください。