自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績の関係

自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績

営業職は自己効力感が高いと営業成績が高くなります。

自己効力感(セルフ・エフィカシー、self-efficacy)とは、自分の能力に対する自己評価です。例えば「私なら○○件の目標を達成させる能力がある」と、自分の能力に高い自己評価をしている営業マンが自己効力感が高い営業マンといえます。

簡単に表現をすると「自信をもっている営業マン」です。

営業マンは自己効力感が低いと営業成績も低くなります。苦しくなると「ダメだ。できない……」と、悲観的に考えるようになるので力がわかなくなり、踏ん張れなくなるからです。

自己効力感(セルフエフィカシー)が低い営業マンの原因| 成功体験が少ない

自己効力感が低い営業マンはたくさんいらっしゃいます。その原因は「成功体験」が少ないことにあります。目標を目指し「成功した!」と心から喜んだ感情の記憶がほぼないとも言えます。

このような営業マンは思うような営業成績が出ないと、自分の能力を疑いはじめます。「ダメだ。できるわけない」「今月は無理だな」と、自分の能力に対する自己評価が低かったり、雑になっていたりします。したがいまして、営業成績が伸びていきません。

営業マンは高い営業成績を出し続けるためには、この自己効力感(セルフエフィカシー)を高めていく必要があります。

その方法は次の通りです。

  1. 成功体験を味わう。
  2. 成功体験を成功体験として解釈する。

自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績| 成功体験を味わう

自己効力感を高める方法の1つ目は「成功体験を味わう」です。

おそらく多くの営業マンは勉強、スポーツ、趣味の世界で何かしら成功体験をされてきていると思います。しかし、その成功体験は営業で役に立たない場合があります。

1番役に立たない成功体験は「他人に勝った」です。この他人に勝っていることを成功体験と考えていると、他人に負けたときや自分より優れた能力をもつ人に出会った瞬間、いとも簡単に自己効力感(セルフエフィカシー)が下がってしまいます。

「あっ、俺は全然才能なかったんだ」と、他人と能力を比較するようになるので、自分の能力に対する自己評価が急降下します。

では、どうやったら成功体験を味わうことができるのでしょうか? その方法とは「絶対に達成できる目標を立て、それを絶対に達成させる」を繰り返すことです。

  1. 絶対に達成できる目標を考えます。
  2. その目標を絶対に達成させます。

1、2の繰り返しで成功体験を味わえるようになります。

「ん!? 絶対に達成できる目標を設定して何の意味があるんだ……」と思われるかもしれません。「高い目標を設定して、それを達成させなきゃいけないだろ?」と思われるかもしれません。

しかし、実は違います。なぜなら、自分の能力に対する自己評価を高めるためには、「目標を達成させた経験」が必要になるからです。高い目標に近づけたけど、達成できなかった……では自己効力感(セルフエフィカシー)は高まっていきません。したがいまして、第一段階として「目標を達成させた経験」を何度も何度も繰り返す必要があります。これを繰り返していると、あるとき「私は自分で考えた目標なら達成できる人間だ」と、確信がもてるようになっていきます。自動的に自己効力感(セルフエフィカシー)が高まっていくのですね。

ちなみに、高い目標を設定してしまうと次のような弊害が出てきます。まず、その高い目標を達成できたとしても、その回数が決して多くならない点があります。

そして、これが最大の弊害ですが、その高い目標を1ヶ月目は未達成、2ヶ月目も未達成、3ヶ月目に達成できたというパターンです。文章にするとあっさりした印象ですが、実際の本人は約60日間もの間、未達成(成功体験なし)期間を過ごさなければなりません。ストレスまみれの毎日です。このような経験をしてしまった営業マンは、だいたいが4ヶ月目に一気に営業成績が悪くなります。その理由は、営業成績が出せた安心感から「もうあんな苦しみを味わうのはイヤだ」と、身体がストレスを遠ざけようとするからです。

そして、成功体験も少なかったので、次にご説明させていただく「成功体験の解釈」がネガティブになってしまいます。

「あのときは繁忙期。結局みんな営業成績は上がっていた」。

「強引に走らされた。もうあの上司はいない。今月からは自分のペースでやりたい……」。

「さんざん私のことを断った客どもが憎たらしい! できるだけ客と関わりたくない!」。

成功体験よりもストレス体験のほうが色濃く記憶されてしまうのですね。営業マンがストレス体験を記憶してしまうようになると、営業成績が思い通りにいかなくなってくると「今月はダメだろうな……」と、うなだれるようになってしまいます。

しかし、「絶対にできる目標を立てて、それを絶対に達成させる」ことを繰り返していたらどうなるでしょうか? 会社の高い目標を無視。それよりも自分との約束でもある「絶対に達成できる目標」を立て、その目標を絶対に達成させます。

すると、もちろん上司には怒られますが(笑)、しかし自分で立てた目標は達成させたので「あっ、私はここの数字まではできるんだ……」と、しっかりと自分の能力に確信が持てるようになれます。

これが良いのは1日ごとに成功体験が味わえるところにあります。絶対に達成できる1日の目標を立てて、それを達成させるのですね。もちろん同僚はもっと高い営業成績を出しているかもしれません。でもそんなことは気にしません。なぜなら、どうせ3ヶ月後、6ヶ月後には同じような営業成績を出せるようになっているからです。もしかしたら、その同僚より高い営業成績を出せるようになっているかもしれません。

そして、ときには同僚が「ダメだ……できない」と感じている横で、自分は「私は○○は絶対にやる!」とやれることだけを考え、積極的に活動できるようになれます(成功体験が多いので、勝手にそう考えるようになっていきます)。

「○○件」という目標数値の部分は、自己効力感(セルフエフィカシー)が高まれば高まるほど大きくなっていきます。

「絶対に達成できる目標を立てて、それを絶対に達成させる」。

ぜひこれを試していただいて、成功体験を何度も何度も味わっていただけたらと思います。

※ 絶対に達成できる目標を立てて、それを達成できなかったなんてことがないようにするのが重要です。そうならない目標をじっくり考えなければなりません。絶対に達成できる目標です。絶対に達成させなければなりません。もし営業成績が足りなさそうという状況になったのならば、「自分で契約する」「友人、親族、家族に売る」までして必ず達成させなければなりません。こっそり休日返上してでも達成させなければなりません。未達成はありえません。未達成が許されるのなら、会社の高い目標を追えばいいわけです。絶対に達成できる目標を立てて、絶対に達成させるところに意味があります。この意識があると、恐ろしく緊張感も出てきます。すると、そのおかげで成功体験として感情に記憶されるようになります。

自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績| 成功体験を成功体験として解釈する

成功体験を積んでいるにも関わらず、その解釈に問題がある営業マンもいらっしゃいます(筆者の私はこのタイプでした。笑)。

例えば、上述したような、高い目標を3ヶ月目に達成させることができた営業マンがいたとします。この場合、素晴らしい成功体験なはずです。しかし、成功体験の解釈に問題があるため、素直に成功体験として認めません。それよりも、ネガティブに解釈してしまうのですね。

「3ヶ月もかかった……」。

「繁忙期だったからだ……」。

「たまたま契約したい人たちに出会ったからだ……」。

「先輩にかなり助けてもらった」。

「後輩のAは、私より高い営業成績だった……」。

このようにネガティブな解釈でもってその月の活動をふり返るのですね(この成功体験の解釈の仕方については、正常な営業マンには理解できない思考回路だと思います。しかし、本当にこのような解釈をしてしまわれる営業マンは非常に多いです。私自身も含め、私の営業マネージャー時代の部下だった方々で嫌というほど見てきました)。

では、このように成功体験をネガティブに解釈する営業マンがポジティブに解釈できるようになれるのでしょうか? そのためにまずは「あら? 私は成功体験の解釈に問題があるのかも?」と気がつけるかどうかになります。

【成功体験を成功体験として解釈する】

・3ヶ月もかかった → 私は3ヶ月ものストレスに耐え、きちんと結果を出すことができた!

・繁忙期だったから → 私はお客様の意識が高まっているときには、確実に成約できる能力を持っている。

・たまたま契約したい人に出会ったからだ → 私は契約したい人を逃さないセールス力がある。ストレスに耐え、アプローチし続けた結果である。

・先輩にかなり助けてもらったからだ → 私は先輩のノウハウを吸収して、売る力を高めることができた。しかも、それが思い込みではなく、数字に表れ、その能力が証明された。

・後輩のAは私より高い営業成績だった → 私は高い目標を達成させた。彼もその基準を超えた素晴らしい営業マンだ! よし、来月は彼を超えよう。そして彼にも私の姿を通して刺激を与えてあげよう!

ここではネガティブな解釈をポジティブな解釈に変換していますが、そもそも初めから成功体験をネガティブに解釈する必要はありません。どんな小さなことでも構いませんので、目標を達成させたら、その成功体験を「成功」として解釈するようにしなければなりません。

この成功体験を成功体験として解釈する能力は、営業職として仕事を続けていく上でとても大切になります。

自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績| 成功体験が積み重なると……

「ダメだ……できるわけない」と、自己効力感(セルフエフィカシー)が下がることがなくなります。

高い目標があれば「挑戦しよう!」と自然と思えるようになります。なぜなら「自分は目標を達成させる能力がある」と確信しているからです(自己効力感が高い状態です)。したがいまして、積極的な営業活動になっていきます。

営業マンが自己効力感(セルフエフィカシー)を高めることに成功すると、営業成績が伸びていきます。どんなに営業成績が思い通りにならないときでも、自分の能力に対して信じ続けることができるので、歯を食いしばりながらふんばって活動できるようになっているからです。

自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績は密接に関係しています。ぜひ、皆さんも成功体験を積み重ねていっていただけたらと思います。

この記事があなたの刺激になれたら嬉しく思います。あなたのますますのご活躍を心より応援しております。

以上、「自己効力感(セルフエフィカシー)と営業成績の関係」でした。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)でした。

ありがとうございました。




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