自己効力感(セルフ・エフィカシー)とは? それをどうやって高めるか?

自己効力感(セルフ・エフィカシー)とは何か?

今回は、
「自己効力感(セルフ・エフィカシー)」
についてご紹介していきたいと思います。
※この記事は、販売員の方に向けて書かれています。
したがいまして、販売職の世界のことがたくさん出てきますので、ご了承くださいませ。

ではさっそく。

自己効力感(セルフ・エフィカシー、self-efficacy)とは、
自分の能力に対する自己評価
のことを言います。

例えば、
「私なら○○件の目標を達成させる能力がある!」。
このように自己評価をしている販売員がいたら、その人は自己効力感(セルフ・エフィカシー)が高いといえます。
こういう販売員は、おのずと販売実績も良くなることが分かっています。

反対に、自己効力感(セルフ・エフィカシー)が低い販売員は、販売実績も低くなってしまいます。
その理由は、
「ダメだ……。私にはムリだ……」
と、常に自分の能力に対する自己評価が低いので、目標を達成させたい気持ちがあるのだけれども、あきらめてしまうようになるのです。

なぜ、自己効力感(セルフエフィカシー)が低くなるのか?

自己効力感(セルフ・エフィカシー)が低くなってしまう原因は、
「成功体験」
が少ないことにあるとされています。
何かの目標を目指して、それを見事成功させて、心の底から喜んだ経験が少ないのですね。
ですから、何かに挑戦しなければならないときには、
「できるだろうか……」
のように、不安ばかりが心に充満してしまい、消極的な行動になったり、すぐにあきらめたりするようになります。

では、どうやったら自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高められるのでしょうか?
きちんと、低い人が高い人へ変わることができるのでしょうか?

って、もちろん変われます。笑
その方法は次の通りです。

1. 成功体験を味わう。
2. 成功体験を成功体験として解釈する。

まずはこの2つを体験していくことが、自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高めるために必要です。

自己効力感(セルフエフィカシー)の高め方

成功体験を味わう

自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高める方法の1つ目は、
「成功体験を味わう」
というものです。

ちなみに、成功体験とは、他人に勝つことではありませんので、そこは注意が必要です。
なぜなら、他人に勝ってきたことが成功体験ならば、社会に出ると、自分より才能のある人が多すぎて、すぐに他人に負かされます。
「自分ってたいしたことがないんだな」
と、嫌でも思わされ、それが自分の能力に対する自己評価を恐ろしいほど下げてしまうのです。

成功体験とは、自分で立てた目標を達成させることを言います。
したがいまして、成功体験を味わうために、次のことをしていきます。

・絶対に達成できる目標を立て、それを絶対に達成させる。

とてもシンプルですよね。
まずは、絶対に達成できる目標を考えるところからはじまります。
そして、実際に行動していき、その目標を絶対に達成させていきます。

これを繰り返すことで、成功体験をしっかりと味わえるようになります。

「ん!? 絶対に達成できる目標を設定してって、それって意味あるの……?」。

もしかしたら、あなたはそう思われたかもしれませんね。

「高い目標を設定して、それを達成させなきゃいけないだろ!?」。
こう考える人が多いかもしれません。

しかし、それは間違いです。
なぜなら、自分の能力に対する自己評価を高めるためには、
「目標を達成させた経験」
が必要になるからです。

もし、高い目標を設定して、がんばってそれに近づけたけど、残念ながら達成はできなかった……となると、その人には失敗経験として記憶されてしまいます。
結局、自分は最後のところで結果が出せないという自己評価をしてしまいかねないので、自己効力感(セルフ・エフィカシー)が高まらないのですね。

そういう現実があるので、まずは、
「自分で立てた目標を必ず達成させる経験」
を何度も何度も繰り返すことで、
「自分は目標を立てれば、それを達成させることができる」
と、自然に思えるようにしていきます。
つまり、自分の能力に対する自己評価が、自然と高まっていくのですね。

※ちなみに、自己効力感(セルフ・エフィカシー)の低い人が、高い目標を設定してしまうと、次のような最悪な心理状態になりかねませんので、おすすめしません。

例えば、販売職でよくある光景として、月の目標が高いと、ほとんどの場合、販売実績が未達成となってしまいます。
するとこうなります。
1ヶ月目、未達成。
2ヶ月目も未達成。
3ヶ月目は何とか達成!

さて、これはすごく簡単に文章として表現していますが、実際の本人たちは、約60日もの間、未達成(成功体験なし)という時間を過ごさなければなりません。
この場合、
「今月も目標を達成させるのはムリだろうな」
と考えるようになり、でも上司からは目標を達成させろと言われ、ストレスまみれの毎日を送ることになるのです。
自己効力感(セルフ・エフィカシー)が自然と低くなってしまう環境といえるのが、高い目標が設定されている職場なのです。

このような環境に長くいると、
「成功体験の解釈」
にも影響が出てきます。

成功体験を成功体験として解釈する

自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高めるためには、成功体験を成功体験として解釈できなければなりません。

これはどういうことかと言いますと、例えば、目標を達成できた販売員の方がいたとして、そのときに次のように解釈してしまうと、成功体験が成功体験にならないのです。

「あのときは繁忙期だったしな。それに自分以外のみんなも販売実績が出ていたし」。

「目標を達成できたのは、強制的に上司に尻を叩かれていたからだ。でも今月からは、そのクソ上司はいなくなった。今月からは自分のペースでやっていこう」。

「たまたまだ。欲しがっていたお客ばかりだったし」。

せっかくの成功体験が成功体験として解釈されていません。
これでは、目標をいくら達成させたとしても、その人の成功体験として記憶に残らないのですね。
これは成功体験がない状態とも言えますので、これでは自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高めることはできません。

したがいまして、成功体験を成功体験として解釈する能力がなければなりません。
ただ、私たち人間は、自分の体験をネガティブに解釈する傾向があるため、それをいきなりポジティブに変えることはむずかしいでしょう。

そこで、戻りますが、
「絶対に達成できる目標を立てて、それを絶対に達成させる」
ことを繰り返すのです。
すると、いやでも成功体験を成功体験として解釈できるようになります。

もちろん会社の高い目標は無視します。笑
それよりも自分との約束である、
「絶対に達成できる目標」
を絶対に達成させにいきます。

おそらく、はじめは上司に怒られるかもしれませんが、しかし自分で立てた目標を達成させているうちに、
「あっ、自分はこの数字までは達成させることができるんだな……」
と、自分の能力を正しく評価できるようになります。

しかも、これの良いところは、毎日、成功体験が味わえるところにあります。
絶対に達成できる1日の目標を立てて、それを達成させるからです。
もちろん他の人たちは、もっと高い販売実績を出しているかもしれません。

でもそんなことは気にする必要はありません。
なぜなら、どうせ3ヶ月後、6ヶ月後には同じような販売実績になっているからです。
しかも、ときには、同僚や先輩たちが目標に対して尻込みをしている横で、自分は
「私は絶対にやる!」
と、考るようになっているかもしれません。
(成功体験が多いので、勝手にそう考えるようになっていきます)。

自己効力感(セルフ・エフィカシー)が高まってくればくるほど、自分で立てる目標も高くなっていきます。

「絶対に達成できる目標を立てて、それを絶対に達成させる」。

もし、今、あなたが自分自身の自己効力感(セルフ・エフィカシー)について、
「低いかも……」
と感じていらっしゃれば、ぜひこれをだまされたと思って、一度お試しいただけたらなと思います。

※「絶対に達成できる目標を立てて、それを達成させる」ときには、ひとつだけ注意点があります。
それは、達成できなかった、なんてことがないようにしなければなりません。
ですから、そうならない目標をじっくり考えなければなりません。

絶対に達成できる目標なわけです。
絶対に達成させなければなりません。
もしその目標に対して達成できなさそうなときは、販売員の方なら、
「自分で契約する」
「友人、親族、家族に買ってもらう」
などをしてでも必ず達成させにいきます。
こっそり休日返上してでも達成させなければなりません。
未達成はありえません。
未達成を自分で許すのなら、それならはじめから会社の高い目標を追ったほうがいいでしょう。

絶対に達成できる目標を立てて、絶対に達成させるところに意味があります。
この意識があると、実は、恐ろしいほどに緊張感も出てきます。
そのおかげで、無事に目標を達成できたときに、成功体験として記憶されるようになります。

筆者の経験談

少し余談ですが、私の自己効力感(セルフ・エフィカシー)についての経験談を書かせてもらいます。

実は、私は、成功体験を成功体験として解釈できない人でした。
目標を達成できたとしても、それを素直に成功体験として認めていませんでした。
とにかく、なぜかネガティブに解釈していました。笑

「3ヶ月もかかった……」。
「繁忙期だったからだ……」。
「たまたま契約したい人たちに出会ったからだ……」。
「先輩にかなり助けてもらったしな」。
「後輩のAは、俺よりもっと高い販売実績だった……」。

せっかくの目標達成という成功体験を成功体験として解釈していませんでした。
(私がマネージャーだったときの部下だった方々の中にも、このような人がたくさんいました。笑)。

私は運良く、自己効力感(セルフ・エフィカシー)について勉強することができたので、自分で、
「あら? 俺って成功体験の解釈に問題があるのかも?」
と気づけました。

ですから、成功体験を成功体験として解釈するために、とらえ方を変えるように努力しました。

例えば、
・3ヶ月もかかった → 私は3ヶ月ものストレスに耐え、きちんと結果を出すことができた!

・繁忙期だったからだ → 私はお客様の買いたい意識が高まっているときに、確実に成約できる能力を持っている。

・たまたま契約したい人に出会ったからだ → 私は契約したい人に出会ったら、売り逃さないセールス力がある。また、毎日のストレスに耐え、アプローチをし続けた結果でもある。

・先輩にかなり助けてもらったからだ → 私は先輩のノウハウを吸収して、売る力を高めることができた。しかも、それが思い込みではなく、数字に表れ、その能力が証明された。

・後輩のAは私より高い販売実績だった → 私は高い目標を達成させた。後輩もその基準を超えた素晴らしい販売員だ! よし、来月は彼の数字を超えることを目標にしよう! そして彼にも私のがんばる姿を通して刺激を与えてあげよう!

どんな小さなことでも構いませんので、目標を達成できたら、その成功体験をきちんと「成功」として解釈しましょう。
その能力も高めていきましょう。

自己効力感(セルフ・エフィカシー)が高まると、自信をもって高い目標に取り組めるようになっていきます。

以上が、「自己効力感(セルフ・エフィカシー)とは? それをどうやって高めるか?」についてでした。

この記事があなたの刺激になれたら嬉しく思います。

ありがとうございました。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)

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