人間不信になりかけた営業マンが、こうやって立ち直った話

人間不信になりかける営業マン、全くならない営業マン

営業マンには人間不信になりかけるタイプ、全くならないタイプがいます。それぞれ売るまでの過程でお客様に何度も何度も断られています。そして、やはり同じようにお客様から徹底的に攻撃的に断られています。ときには冷たく、ときには罵声を浴びせられたりもします。まさに人間の冷たさを身をもって味わうことになります。

特に、営業マンになったばかりの新人の方はここまで人間が冷たいのか……と絶望に近い思いをはじめて経験されることになります。それゆえに、いつの間にか「もう誰とも話したくない……」と、出勤したくなくなるほど活力を失い、「人間不信」寸前の精神状態に仕上がってしまいます。

一方、同じようにお客様に断られているにも関わらず、人間不信になるどころかしっかりと営業実績を出し続けてくる営業マンもいます。毎日力強く仕事をされています。とても不思議な社内の営業マン構図です。

それでは、なぜ人間不信になりかける営業マンと全くならない営業マンがいるのでしょうか? できれば誰もが人間不信になりかけるほどに精神的に弱りたくはありません。毎日力強く仕事をしたいと考えています。

そこで今回は、その2者の違いについてご紹介していきたいと思います。

※ちなみに、筆者の私は人間不信になりかける営業マンでした。(笑) そして、私が営業マネージャー時代、部下だった方々も同じような問題に苦しんでいました。私は彼らのメンタル面を回復させなければなりませんでしたので、今回はその経験をふまえて私なりの考えをご紹介していけたらと考えております。

あなたへの広告


人間不信になりかける営業マンは「自分の仕事の役目を忘れ始めている」

お客様に断られ続け、人間不信になりかける営業マンのそのほとんどが自分の仕事の役目を忘れ始めているという特徴が見られます。反対に、人間不信に全くならない営業マンは自分の仕事の役目を意識し続けているという特徴が見られます。

それでは「自分の仕事の役目を忘れ始めている」とは、どういうことなのでしょうか? それは、私たち営業マンの役目とはお客様から入金していただけるように説得(交渉)してくることです。そして、その代わりに会社のサービス(商品)を提供して、お客様の生活を豊かにしたり、現状維持をしていただくわけです。

私たち営業マンはこの役目を果たすことを前提に会社から給料をもらっています。

ところが、人間不信になりかける営業マンはこの役目を忘れ始めるのですね。いつの間にかお客様と「人と人とのつながりを味わいたい。お互いが笑顔で平和に♪」というような愛情欲求を満たしたいと思うようになるのです。すると、お客様と人間的なつながりをもつことや、お客様の役に立つ人間でありたいと意識が変化するようなのです。

また、それとは別に、このような愛情欲求がある営業マンは「人間」を次のようにとらえている傾向があります。

「人間は優しくて、愛にあふれた存在である」と。

これは人間のポジティブな面しか見ていないと言えてしまえます(日本は平和なので、そうとらえやすくなりがちです)。営業マンがこのような愛情欲求を持っているときに、現場でお客様のあの容赦ない冷たさ、攻撃性にふれるわけです。それゆえに「もう他人なんて信じられない……。客なんて大嫌いだ……」と、傷ついてしまうのですね。そして、そうやって何度も何度も自分の愛情欲求が踏みにじられる経験を積むことで、人間不信になりかけるまでに落ち込むようになるのですね(人間不信になりかけているのに、不思議と「でもお客様を悪く考えてはいけない……。お客様を信じなきゃ……」と、愛情欲求を満たそうと変な方向に考える営業マンもおられます)。

私たち営業マンの役目は決してお客様と良好な人間関係を築くことではありません。お客様から入金をただけるように説得(交渉)してくることが役目になります。そのために良好な人間関係を築こうとするわけです。ビジネスの関係性なわけです。

あなたへの広告


人間不信の治し方

お客様と良好な人間関係を築きたいという愛情欲求が仕事の第一目的になりはじめている営業マンは、必ず人間不信になりかけます(なる営業マンもおられます)。なぜなら、その期待を容赦なく粉砕されるからです。そして活力を失っていかれます。

今後は、お客様に容赦なく冷たく断られ続けたとしても人間不信にならないために――人間不信になってしまわれた方は治すために――次のことを確認しておいていただきたいと思います。それはとても単純なことですが、重要な内容です。

それは、私たちが生きている世界は「1セットの関係」で成り立っているという現実です。

1セットの関係とは、

  • 男と女
  • 表と裏
  • 光と影
  • 愛と憎しみ
  • 攻撃と防御
  • 善と悪
  • ポジティブとネガティブ

このようなことです。1セットの関係になっています。どちらかひとつだけが存在していることはありません。すなわち、私たち人間全員にポジティブな面とネガティブな面があることを再度確認しておいていただきたいのですね。

例えば、人間のポジティブな面は「愛情や友情や協調性」などでしょうか。反対に、ネガティブな面は「憎しみや攻撃性、あざむく」などでしょうか。これが全員にあるわけです(私にはしっかりとあります。あなたはいかがでしょうか?)。

このことを再認識できれば、お客様は私たちのような知らない営業マンが近づいてくると、警戒心がわいてきて、だまされないようにと攻撃性を容赦なく発動してくるようになるのは当然であると理解できると思います。もちろん、優しそうな笑顔でウソもついてくるでしょう。

※仲が良い友人同士でも、状況によっては攻撃的になったりウソをついたりしています。(笑)

おそらく、あなた自身の中にもたっぷりと攻撃性が眠っておられると思います。ただそれが普段はきっかけがないので発動していないだけです。

ということは、お客様も私たちと同じようにネガティブな面をもっているので、営業マンのような見知らぬ他人が近づいてくれば、眠っていた攻撃性が発動するのですね。これはとても自然な現象といえるでしょう。

したがいまして、お客様が営業マンに対して「この営業マンは安心できる人だ。信用できる人だ」と、感じてくださるまでは徹底的に闘う姿勢でコミュニケーションをとってくるのだと受け入れましょう。お客様もだまされてはいけない、高く買わされてはいけないなど考えておられます。

このように、今後人間不信にならないために、もしくは人間不信の治し方として、再度この世界が1セットの関係であることに意識を向けていただけたらと思います。

あなたへの広告


人間は愛情を持っているが、同時にそれが憎しみに変わる危険性もある

お客様に断られ続けて人間不信になりかけてしまわれる営業マンは、やはり人間に対するとらえ方が理想的過ぎるといえます。表現を変えると「少し子どもっぽい」とも言えるでしょうか。それゆえに、お客様のネガティブな面にふれて傷ついてしまうのですね。

明るい光が当たっていれば、そこには必ず暗い影ができています。人間には愛情がありますが、同時にそれが憎しみに変わってしまう危険性もあります。

まさに、お客様が自分のことを受け入れてくれなかったので―――信じて、愛情をもっていただけに―――断られることでそれが憎しみに変わってしまい人間不信になりかけるのですね。

※息子を愛しすぎる母親が、息子の嫁または息子自身に憎しみを抱いたりすることもあります。

人間のポジティブな面だけを見ながら生活をされていると、営業の仕事のみならず、人間関係全般で痛い目にあってしまいやすくなります。何事にもポジティブな面とネガティブな面がセットになっています。

あなたへの広告


もう人間不信にはならない! 人間は知らない人には冷たく、攻撃的

上記を冷静に考えていただけると、今後のお客様とのコミュニケーションが変わってくると思います。お客様に断られ続けても人間不信にならない営業マンになれます。つねに「営業職の役目を全うする」と、活力溢れた仕事ができるようになります。

大切なことですので繰り返しますが、私たち営業マンの役目はお客様と良好な人間関係を築くことではなく、入金いただけるようにお客様を説得(交渉)することです。その目的のために、お客様と心のつながりを持って一生懸命活動されるのはとてもさわやかです。お客様もそんな営業マンなら応援したくなりますね。

しかし、そのような考えがなく、ただただ友人のようにつながりを持とうとしたり、お客様に受け入れられたいとだけ考えていれば、お客様もそこは敏感に察知されます。

「なんだこの営業マンは……?」と、より警戒心がわいてしまいます。

したがいまして、再度、人間は知らない人に冷たい、そして平気で攻撃性を発動させる存在であると確認しておきます。それを元に営業現場に出かけるようにします。

「これから毎日、人のネガティブな面をたくさんみることになるぞ!」と、はじめから意識しておけば精神的苦痛をやわらげることができます(実際に、あの断られるつらさに耐えられるようになります)。

そして、実際にお客様のネガティブな面に触れ、体験できたら「おぉ、これか! 私はプライベートであのような態度をとるのはやめよう」とか「おぉ! ああやって断るのはいいな! あのお客さんうまかったな」と、普通のことととらえましょう。そして元気に次のお客様へと声かけを続けましょう。

ちなみに、このようなメンタルケアを自分でできるようになると、今後、部下や後輩をもつようなポジションになったとき、同じように苦しむ彼らに親身になってアドバイスをしてあげられるようになります。

もし、あなたが人間不信になりかけておられるのなら、ぜひ人間についてとらえ方を変えてみてはいかがでしょうか。そして、しっかりとお客様から入金がいただけるように説得(交渉)していっていただけたらと思います。

この記事があなたの刺激になれたら嬉しく思います。あなたのますますのご活躍を陰ながらではございますが、心より応援しております。

以上、「人間不信になりかけた営業マンが、こうやって立ち直った話」でした。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)でした。

ありがとうございました。

あなたへの広告


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする