がんばっても、がんばっても売れない人の特徴| 営業マンのメンタル

がんばっているのになぜか営業実績が悪い人たち

私は営業マネージャー時代に「がんばっているのになぜか営業実績が悪い人たち」を大勢見る機会がありました。その仕事ぶりなら社内で1位、2位に食い込んでも良さそうなのに、そうなることはありませんでした。そして、そんな彼らとたくさんの時間を共にしていく中で、私は彼らの売れない原因と考えられる「ある決定的な特徴」を発見することになりました。

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「こんな商品、あってもなくても世の中変わらない……」

これでした。彼らの本音には商品が持つ価値をとても雑に、そして浅く考えていたのです。それが心の太い大木の根っこのようになってしまい「売りたくない……。何のために仕事してるんだろう」などいう感情の実が見事になってしまっていたのです。他のトップセールスたちのように「もっと営業成績を良くしたい! 金を稼ぎたい! 出世したい!」などとは思っていなかったのです。要は、営業・セールスが嫌いだったのですね。

※しかし、彼らの勤務態度や報告書はとても素晴らしいものでした。したがって、私は彼らの本音がそんな状態であるなんて夢にも思いませんでした。

では、なぜ彼らは営業・セールスが嫌いになっていったのでしょうか? それは彼らが自社商品の価値を深く理解していないからでした。よって、自社商品がお客様に価値を与えている「実感」が持てていませんでした。彼らは「こんな商品、あってもなくても世の中変わらない……」と、ネガティブな考えが育っていったのです(お客様に断られ続けているので、心理的にそう考えてしまいやすいことは理解できます)。

もちろん、こんな考えを持っている営業マンの営業トークには「キレ」が出ません。お客様も彼らと会話をしていて「欲しい! 必要だ!」と、ノッてくることはありません(こんなとき、担当者が変るとあっさり成約になったりすることがあります。それは彼らの売ろうとする気持ちが低いことが原因だったりするのですね)。

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「実は……売るって何だかお客様に悪いような気がするんです……」

売る行為に罪悪感をもっていた営業マンもいました(意外とこの感情をもたれる人は多いようです)。この心理状態におちいってしまわれる方は、ご実家がキリスト教を信仰されていたり、またはご本人がそういった信仰をもたれている場合がありました(宗教は基本的に「清貧(私欲を捨てた質素倹約)」を重んじます)。ゆえに売ることに積極的になれませんでした(でも仕事は真面目にがんばるのですね)。

営業・セールスという仕事は、とらえ方によっては自分たちの利益のためだけに他人からお金をもらおうとする行為に見えます。これが彼らの自己イメージに合わず、心理的にブレーキがかかってしまうようになります。商談中もあまり元気がなかったり、お客様に最後、背中をひと押ししてあげることができません。ご本人は、自分の性格上、信仰を大事にするタイプなのでこれについてはどうすることもできないと考えておられます。

しかし……売る行為に罪悪感をもたれてしまわれる方こそ典型的な「自社商品の価値の理解不足」です。このあと説明させていただきますが「自社商品の価値の理解」を再度持たれるだけで、自信たっぷりに売りたくて売りたくてしょうがなくなります。信仰があろうとなかろうと、ガンガン強気に売っていけるようになります。

※大企業の経営者には信仰を持たれている方々はたくさんおられます。皆さん、社会のために、日本が豊かになるように、経済が良くなるように一生懸命営業活動に励んでおられます。

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「自分の視点」が強い

では、なぜ彼らは上記のような心理状態になるのでしょうか? それは、彼らが自分の視点が強い」からです。それに尽きます。

例えば、

  • 自分は○○に価値を感じない。 → だから他人も価値を感じないだろう。
  • 自分は○○に価値を感じない。 → だから他人もおすすめされると迷惑だろう。
  • 自分は声をかけてほしくない。 → だから他人も営業マンとは話たくないだろう。

自分の視点だけを基準にお客様のことを見ている傾向があります。お客様の性格や趣味、好み、あるいは問題点などを基準にされません。「お客様は価値を感じるかもしれない」とは考えないのです。

営業マンの仕事は、お客様が自社商品の価値に気がついておられないなら、気づかせてあげることが任務です。「自分がお客だったら声をかけらるのは迷惑だ。だから私もお客様に声をかけるのは控えたい」と考える必要はありません(そう考えてしまったのなら「あのとき私に声をかけてきた営業マンはがんばってたんだ!」と、視点をずらしてみるといいでしょう)。

そして、次のようなことを言われる営業マンもおられます。

「自分に自信がないので積極的に売り込めません」。

これも「自分」が視点ですね。お客様の立場に立ってみると「私の質問に答えるのがイヤなだけじゃないの?」「私たちからのクレームが恐いだけじゃないの?」「説明が下手なら来ないでいいよ。そうでしょ?」となります。「自信がないからできない」に関しては、営業力をつけたり、お客様対応力をつけてしまわれれば何も恐れることはありません。お客様の様々な質問にバシッと即答できるようになれれば「自信がない」とは感じたくても感じることはできなくなります。

クレーム対応についても、過去の事例を勉強されておかれれば未然に防げるでしょう(クレームに発展するときは、営業マンがウソをついたときです。またはお客様と営業マンの商品に対する理解がすれ違ったまま、気がつかずに成約してしまったときくらいなものです)。

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お客様は商品に価値を感じておられます

このように、がんばってもがんばっても売れない人たちの本当の問題点は「自分の視点が強い」ことにあるのですね。したがいまして、今後は自分ががんばって活動したなら、それがしっかりと営業成績として反映されたほうが良いでしょう。そのためには自分の視点を捨てることがポイントになります。

では、どうやったら「自分の視点を捨てる」ことができるようになるでしょうか? 例を挙げながらその方法をご紹介していきたいと思います。

それでは、少しだけ次の人物を想像していただけますでしょうか。

設定: Aさんは5年前にルイ・ヴィトンの10万円もする財布を買って使っています。そろそろ新しくエルメスの財布が欲しくなってきたようです。エルメスの財布は20万円しているようです(念のためですが、この例え話の内容や金額はすべて架空です)。

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20万円のエルメスの財布が欲しくなったAさん。Aさんはその資金をつくるために、5年使ったルイ・ヴィトンの財布をヤフオクに出品することにしました。すると、なんとそのルイ・ヴィトンの財布が嬉しい状況になっていたのです。その財布はある有名ハリウッドセレブがお気に入りモデルだったらしいのです。その影響により、ヤフオクではそのルイ・ヴィトンの財布の中古価格が10万円前後になっていました。しかも、新品なら20万円!

さて、もしあなただったら、このときいくらでヤフオクに出品されますか? ルイ・ヴィトンの財布がいくらで売れたらいいと考えますか?

おそらく、このときに「えぇ! ラッキー!」と思われるでしょう。そして、次の瞬間「10万円で出品すればいい」と考えると思います。絶対に「5年も使った他人の財布を買う人はいないだろう」とは考えないですよね。「私は10万円で買ったけど、5年も使ったから2万円くらいが妥当だろう」とは考えないはずです。常識で考えたら他人が5年も使った財布なんてゴミ同然です。しかしこの場合、あなたは「5年使ったわりには状態が良いぞ。よし11万円だ!」と、相場より高く売ることを考えるのではないでしょうか。なぜなら、それでも売れることが分かっているからです。そしてお客様が5年使った財布に価値を感じることが分かるからです。お客様の考えや感情をしっかりと意識できています。だから、あなたは「5年も使ったゴミ同然の財布」と考えません。反対に、「ハリウッドセレブが使用している貴重なモデル」というお客様の視点に焦点を当てて考えるはずです。

そして、ライバル出品者にお金を落とされないように、一生懸命あの手この手で売ろうとします。どんな信仰を持たれていたとしても、その表情はまるで悪魔が宿っているのでは……と感じさせるほどに集中して売る作業に取り組まれるでしょう。(笑) その力強さは圧倒的でしょう。

普通、世間の感覚からすると「いくら人気があるからって中古の財布に10万円って信じられない!」と感じます。しかし、あなたはそんな意見、絶対に耳に入らないでしょう。「あぁ、そうですか」と右から左に流して終わり。とにかくガムシャラに売ることに集中されるでしょう。

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「商品の価値を理解する」とはこのようなことを指します。そして「自分の視点を捨てる」とはこのようなことを指します。

あなたは5年前の古い財布に価値なんて一切感じていませんでした。しかし、確実にお客様が欲しがっていることを知っています。お客様が価値を感じることが頭の中でハッキリと見えています。あなたはお客様がそれをどう使用されるのかもわかりません。例えば友人に自慢されるのかもしれません。または10万円で買って、友人に12万円で売り、差額を儲けようとされているのかもしれません。あなたはお客様がどう使用されるのかはわからなくても、それを手に入れたら絶対に価値を感じることを圧倒的実感として分かっています。だから、力強くセールス活動ができたのですね。

まさに商品の価値を理解している状態で、なおかつ自分の視点を捨てて行動できている状態であると言えます。

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社内No.1という特別な存在を求めてみる

「いやいや、その設定は『新しくエルメスの財布が欲しい』という強いモチベーションがあったからがんばったんだよ。しかもすぐにルイ・ヴィトンも売れそうだったし。でもね、現実の会社ではそんな心震えるモチベーション自体がないよ」と、考える方もおられるのではないでしょうか。

そう考えてしまわれるタイプの方は、やはりご自分で魅力ある目標を設定されるしかありません。

そこで、私から提案があります。もしあなたが仕事に強いモチベーションがなかったとしたら「社内成績No.1になる」ことを目指されてみてはいかがでしょうか? まずは、社内でグループ分けなどされていれば、そのグループでNo.1に。次は社内No.1に。その次はエリアNo.1に。その次は過去の先輩が出された最高記録を超えていく……など、そんな名声を手に入れることへ挑戦されてみてはいかがでしょうか?

なぜこの提案をするのかといいますと、人は自分に価値を感じたい生き物だからです。人は「自分は特別でありたい」という欲求があるからです。

成績No.1は、社内では素晴らしく価値があります。特別な存在です。それを手に入れることは、報酬としては魅力があると思います。それに冷静に会社に貢献できます。

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ぜひ、がんばったら営業成績に反映される活動を!

ここまで読まれてみて、もしあなたが「がんばってもがんばっても売れない人の特徴」を備えておられると思われた場合は、まず「あなた中心の視点を捨てる」ことを試してみていただけたらと思います。併せて、あなたの扱っておられる「商品の価値の理解を深める」を試していただけたらと思います。

このマインドが整えば、あなたは真にセールス活動に励むことができるようになると思います。あなたの本音が「もっと売りたい!」となると思います。ぜひ、がんばって活動されているのなら、それが営業成績として反映されるようになっていただけたらと思います。

この記事があなたの刺激になれたら嬉しく思います。あなたのますますのご活躍を陰ながらではありますが心より応援しております。

以上、「がんばっても、がんばっても売れない人の特徴| 営業マンのメンタル」でした。

一二 三四朗(ヒフ ミシロウ)でした。

ありがとうございました。

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